今夜はこれを借りて帰ろう。

お正月は間宮兄弟の
カレーパーティーに出掛けよう!


『間宮兄弟』DVD
(C)2006『間宮兄弟』製作委員会

年明け第一弾にオススメしたいのは、正月休みのほのぼのとしたユルーい空気にぴったりフィットする、人情&恋愛喜劇。お笑いコンビ“ドランクドラゴン”の塚っちゃんこと、塚地武雅の主演で話題になった『間宮兄弟』のご紹介です。
『間宮兄弟』は貴女のまわりにもひしめいている「いい人だけど恋愛はアリエナイ」タイプのもてない男たちが主人公。真面目で、几帳面で、多趣味で、30代なのに恋に臆病という人畜無害の変わり者です。作品中に起こるささやかな出来事は、本人たちにとってみれば、ひとつひとつが大事件。そんなピュアな間宮兄弟の奮闘ぶりを観ているうちに、「私がいるじゃん」って思ってしまうくらいステキな男性に見えてきちゃう、不思議な作品です。

もてない兄弟が恋に目覚めた


兄(佐々木蔵之介)と弟(塚地武雅)
(C)2006『間宮兄弟』製作委員会

兄(佐々木蔵之介)は、ビール会社の研究員として新商品の開発と試飲に明け暮れる料理自慢の男性。弟(塚地武雅)は手先の器用な小学校の用務員さんです。2人とも彼女はいないけど、お家賃13万8千円の3LDマンションをシェアして暮らし、ディープな趣味を楽しみながら、充実した独身生活を満喫中。しかしある日、兄弟は恋愛と無縁の今の生活に疑問を抱き始めます。と、ここまではよくある話ですが、なぜか、2人はそれぞれ<知人>の女性を自宅に招待してカレーパーティを開催しようとひらめくのです。
「なぜ、自宅?」「なぜ、カレー?」誘われた女性たちは、一瞬、<顔見知り程度>の冴えない男性の誘いを断る口実を探しますが、相手に危険な要素がないと判断すると参加を快諾してくれました。 三十路男のグループ交際の行くえは?

「どうでもいい人」と過ごすユルい時間


記念写真(C)2006『間宮兄弟』製作委員会

兄が誘った女性は、レンタルビデオ屋のアルバイト店員(沢尻エリカ)。弟が誘ったのは、勤務先の先生(常盤貴子)。今をときめく女性陣を配するからには、当然設定上それぞれに恋人がいます。それなのに、女性陣はなんのためらいもなく兄弟のマンションをノコノコ訪れ、一心不乱においしそうなカレーを食べ、人生ゲームに興じたりしているわけです。これってなんとなくわたし達の「1食浮いたわ」的感覚に近いものを感じました。
このあたりに売れっ子美人作家江國香織の残酷さが垣間見え、このまま女性陣優位の展開になるかと思いきや、監督と脚本は、あの『阿修羅のごとく』でメガホンを撮った森田芳光。森田監督が、そうそう女性に甘いだけの展開を許すはずもなく、リアルでほろ苦い等身大の恋愛を描き出してゆきます。
でも、観終わった心はほっこり暖か。きっと、誰かを訪ねてみたくなるでしょう。2人のお母さん役で登場した中島みゆきの好演もお見逃しなく。 2006/日本/119分
配給:アスミック・エース
監督:森田芳光

次回の「今夜はこれを借りて帰ろう。」は1月19日アップの予定です。

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