今夜はこれを借りて帰ろう。

最盛期の女優を自殺にまで追いやった
韓国映画『スカーレットレター』

恋愛のすさまじさを描いた韓国の問題作

DVDのジャケット
DVDのジャケット

若かりし頃のデミ・ムーアの主演作にも同じタイトルの作品がありますが、今日ご紹介するのは一昨年日本で公開された韓国映画です。
2005年2月22日、日本公開を直前に控えていた映画の主演女優が自殺をしてしまうという、信じられないような事件があった作品です。
『スカーレットレター』での背徳的なシーンの数々が、女優を自殺へと追いやった原因ではないか、と、韓国のマスコミは報道を繰り返しました。

遺作と出会うまでの順風満帆な女優生活

自殺した女優の名前はイ・ウンジュ。
『ブラザーフット』でチャン・ドンゴンの恋人役にして、ウォンビンの義理の姉役というおいしいポジションを獲得し、一躍スターダムに駆け上った女優です。次の『バンジージャンプする』でイ・ビョンホンの恋人を演じ、韓国映画界ではかなり陽のあたる道を歩んでいました。

貞淑な妻と愛人のレズシーン
貞淑な妻と愛人のレズシーン

しかし、遺作となった本作では、浮気も違法という国なのに、愛人の役。
ストーリーも、複数回にのぼるウンジュの濃厚な濡れ場を中心に展開され、レズビアンのシーンまであって、クライマックスシーンに至っては目を覆ってしまうようなものでした。

クラブで歌うシーン
クラブで歌うシーン

自分の担当する殺人事件の美人容疑者に惹かれている刑事役にハン・ソッキュ。清楚で従順な妻を持つ彼の愛人のクラブ歌手がイ・ウンジュ。
美しく情熱的なクラブ歌手との愛人関係、結婚生活、そして捜査中の事件が絡み合うように描かれ、物語は衝撃的なラストシーンへ……。

韓国のお国事情

韓国では浮気は立派な違法行為。日本の高齢未婚女性を示す「オールドミス」に当たる言葉も韓国では「老処女」と呼ばれています。また、「必要なら脱ぐこともやぶさかではない」というスタンスの欧米や日本の女優と違い、売れている女優は、ほとんど肌をさらしたりしません。しかし、ウンジュは賭博好きな母親の借金を肩代わりしなくてはならない事情を抱えていたので、この役を断れなかったともいわれています。
撮影中にも、「このまま死んでしまいたいと思うほどの地獄でした」と言っていますので、セックスシーンがよほど屈辱的だったに違いありません。
プールやベッドで繰り広げられる様々な姿態のウンジュに「こんなんで死ぬなんて、わかんない」と思うか、「これを公開されたらやっぱりキツイかな」と思うか。それはあなた自身で判断してください。
2004年/韓国/119min  監督:ピョン・ヒョク 配給;シネカノン

次回の「今夜はこれを借りて帰ろう。」は5月18日アップの予定です。

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