恋の花びら大回転

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【第105話】「婚活男子」

2018.3.6

私の友人のTさん(40歳)は、婚活男子。

5年前から婚活を始め、婚活パーティー、街コン、相●屋などに行きまくり、結婚相談所に入会。婚活アプリやSNSにも登録しているそうです。

しかし、今のところ成果はゼロ。

というか、このTさん、どうやら敢えて生き残る可能性の低い場所に突撃してしまう癖があるらしく、その散り方の華々しさがすごいんです。

婚活パーティーの最後に集計される人気投票ランキング(そんなむごいランク付けしなくてもいいのに・・・)では、男性20人中堂々の20位。

婚活アプリ内で仲良くなった女子からDMが来たと思ったら、「私の占いによると、貴方の人生のピークは20代で、それ以降は落ちる一方」という内容で、その後音信不通。

申し込み済みの婚活パーティーの運営から電話がかかってきて「お客様のご年齢ですと、カップリングは難しいかと思います」と直接忠告を受ける、などなど。

どれもこれも一発で心折れそうなイベント目白押しですが、それでも婚活を続けるTさんのハート、強すぎる。

ちなみに、運営から参加を止められたパーティーには、「せっかくなんで行ってみた」そうです。その勇気を、何故他の場所でいかせないんだ。

Tさんは「こんなおっさんだから・・・」と自嘲気味。しかし、よくよく聞くとパーティは参加者がだいたい20代だし、アプリも若い子とばかりやりとりしているようです。20代の集まる場所に40代がポツンと紛れ込んだところで、モテるわけがありません。

Tさんに限らず、何年も婚活を頑張っているのにかすりもしないという人は、狩り場やターゲットを間違えていることが多い。

同世代が多い飲み会や、同じ趣味の人が集まるイベント、あるいは意外と家の近所の小さな居酒屋など、自分が生き生きして普段より素敵に見える場所は必ずどこかにあるし、そこには自分のいいところを見いだしてくれる人がいるはず。

逆に、何でこの人が? って人がモテるのは、たいてい自分の特性を生かせる狩り場を知っているから。自分が売れる市場がわかっているのでしょうね。

50歳までに一度も結婚したことない人の割合を表す「生涯未婚率」は、男性が23.4%、女性が14%で過去最高。

しかし、これだけ恋愛の形や生活様式が多様化しているのだから、無理して結婚する必要はないですし(その代わり、結婚しなくても子供は育てやすくなったらいいなとは思う)、日々のあらゆることを自己完結させてマイペースに生きる人生もかっこいいと思います。

Tさんには、焦らず、卑屈にならず、自分の市場を見極めていいパートナーを見つけて欲しいなと思います。

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藍川じゅん

藍川じゅん

元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!

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