若気の至りでよくわからないまま、インターネット関連の事業を始めてしまったM美ちゃん。気がつけば借金500万円! これは大変どうしよう……。
そこで思い立ったのがSMクラブでM女として働くこと。どうしてSMクラブなのかというと、普通の風俗に比べてとにかく単価が高い。ちょっと恥ずかしいことをするだけで、大金が稼げるということがわかったからだ。それに加えて、店長の、「君は、やればできる子だ」という言葉に勇気をもらった。
そんなM美ちゃん。真性のMというわけではないので、一所懸命稼いで、借金を返して、たんまりと貯金ができたところでクラブは辞めた。
クラブはやめたものの、一新してOLになれるわけもなく、相変わらず怪しい仕事をしながら、見た目には、普通の遊び人くらいになってほどなく、彼氏ができて、幸せ一杯、穏やかな日々が続いた。が、この頃ちょっと不満がある。それはセックス。
彼のこと、愛しているけど何か物足りない。もっとこうして、ああして……と、思い浮かぶのはクラブでやらされていたプレーの数々。
「えっ? あたし、本物のM女になっちゃった!? もしかして、調教されてた?」
自分の本性に気付いたM美ちゃんは焦った。けれど、そんなこと、どノーマルな彼には言えない。
でも、今のままでは感じない。
ソフトであっても、SMで使うようなおもちゃや器具なんか出した日にゃぁ、彼は絶対にどん引きだ。
どうしようかな、と考えた末に思いついたのが“言葉責め”。これなら彼が暴言を吐くように自分から誘導できる。
ということで、ある晩、試してみた。
「ねぇ、あたしのダメなところを言ってみて」
すると彼は、
「M美にダメなところなんてないよ。愛してるよ」
“言葉責め”、いきなり不発。
「違うのよ。私をダメな奴だといじめてくれないと、感じないのよぉぉぉ」
「もう、バッカじゃない!? もっと激しく攻めるのよ!」
M美の心の叫びは優しい彼には届くはずもなく……。
それじゃ別れるか、というと、セックス以外では満点の彼。手放すなんてもったいない。かといってクラブに戻って働くのは、彼にばれたら大変だ。
こればっかりは、お金では解決できない。M美の悶々とした夜は続く。
次回の「お金はあるのに何故買えない!?」は8月6日アップの予定です。
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