風俗嬢のツクリ方
「騙される」体質の女~ミナ(21歳)~【1】
どうして何度も同じことを繰り返してしまうのだろうか?
ミナは小さなため息をつく。
でも、電車の窓の外を流れていく街並みを眺めているうちに、
そんな悔しさも薄れていく…。
こんな風に、すぐに忘れちゃうのがいけないのかも…。
そう考えながら、苦笑いをするしかなかった。
ミナは仙台にほど近い町で生まれ育ち、高校を卒業するまでの18年間、
その土地から離れたことはなかった。
卒業後、すぐに美容師を目指すために上京してから今年で3年目。
結局は最初に務めていた美容室を辞めちゃって、
今ではバイトを転々としながら暮らしている。
その美容室を辞めたのも、やっぱりオトコが原因だった。
私って本当に騙されやすいのかも…。
この春までルームメイトだったユウコは、
ミナに向かってこう言ったことがあった。
「ミナってさ、『騙される体質』の女だよね」
ユウコが言うには、生まれつきそういう体質を持った女は、
死ぬまで騙され続けるのだとか…。
確かに、美容室の彼とのことは私がバカだったなと、思う。
まさか、同じ美容室の中に本命の彼女がいたなんて、
これっぽっちも気づかなかったし、すいぶん、お金も貢いじゃった…。
でも、とミナは思う。
こういう経験は絶対に必要なんだと。
失敗を繰り返して、人間は成長していく。
自分がいい女になるためには、必要な経験だったと。
そう…今回だって…。
やっぱり騙されていたんだ…。
そう思うと、再び、ちょっとだけ胸がいたんだ。
相手はバイト先のコンビニの同僚だった人。
会ったときは自分は大学生だって言ってたけど、それも嘘だった。
彼女いないよ、っていってたけど、それも嘘だった。
すぐ返すから、お金貸してって…。
なんで、あんな人にハマったんだろう?
ルックスや性格的にもミナとしては、
あまり興味をもてるような相手ではなかった。
でも、あまりにも熱心に口説かれたし、お酒や食事も奢ってもらったから、
悪いかな、って思って寝た。
悪いかな、って思って何度も寝て、悪いかなって思ってお金も貸した
…バカだ…私。
車内アナウンスが、次の停車駅は渋谷だと告げる。
ミナは席をたって深呼吸。
さて、くよくよしていても仕方がない。
今日から新しい仕事も決まったし。
ミナは何事もなかったかのような顔で、渋谷の駅に降り立ち、
流れる人ごみの中にまぎれていった。
「騙される」体質の女【2】へ続く(12月3日アップ予定です)
葛飾ぽんず
快楽系ライターとして、風俗、夜遊び情報、グルメ、旅行などのジャンルに精通。ライブドア、スポニチWEB、MANZOKUなどでコラムや取材記事を連載中。




















