クラブ桜~高級クラブの裏側と実態~
つけまわしの任務
みなさん、いらっしゃいませ。
今回は、黒服のお仕事の話でも少し出てきた
“つけまわし”についての説明していこうと思います。
つけまわしとは、ホステスをお客様の席に着けたり、
抜いたりする黒服の仕事のことです。
クラブの営業をしていく上で、この“つけまわし”はとても重要になります。
そしてつけまわしにはルールがあり、
ただつければ良いというわけではありません。
1.いかなることがあってもお客様を席に一人にしないこと。
2.係り指名や場内指名が入った女性は、
お会計のときにはお客様の席に必ずその女性を戻してお見送りさせること。
3.指名がブッキングしたときなど、
時間やお客様のご機嫌を考えてつけまわしをすること。
担当する黒服は、
お客様の好みに合いそうなタイプのホステスをつけなくてはいけません。
話が盛り上がっていない席には違うホステスをつける必要がありますし、
その席がチャンスボトル(ボトルのお酒がなくなりそうな状態)だったら
お酒の強いホステスをつけたりもします。
これだけでも気遣いが求められる仕事だと感じられたと思いますが、
つけまわしをする黒服は、ヘルプからは
「なんであのお客様の席に行かなきゃいけないの?!」
と文句を言われたり、
係りからは
「ちょっと、この席に早く○○ちゃん呼んで!」
と急かされたり、
お客様からは
「あんなホステスつけないでよ」
などと罵られたりするのは日常茶飯事。
そんなことを言われても、
それぞれを上手に扱えないと務まらないお仕事なんです。
黒服の中でもこのつけまわしは、つくづく大変な任務だと思います^^;
※このコラムの内容は、以前体験したことを元にしたフィクションです。
次回の「クラブ桜」は1月19日アップの予定です。
神埼桜
高校生のときに母親が蒸発!自らの学費と生活費のため、意を決してお水の世界へ……。