クラブ桜~高級クラブの裏側と実態~
チャンスボトルのトラウマ
みなさん、いらっしゃいませ。
今回は、前回のコラムにも少し出てきた
『チャンスボトル』についてのお話をしようと思います。
チャンスボトルとは、もうすぐ空きそうなボトルのことを言い、
お店では、チャンスボトルをいかに開けるかが売り上げのキーになります。
ですから、ホステスはチャンスボトルのお酒を必死に飲んで
ボトルを空けるように努力しなくてはいけません。
銀座では空きそうなボトルがあったらたいてい黒服から席に着く前に、
「あそこの席のボトル空けてきて」
と耳打ちされます。
チャンスボトルを空けないと、お姉さんにもお店にもニラまれますので、
自分のグラスを作るときは、グラスの半分くらいはお酒という、
ほとんどロックに近いお酒も頑張って飲まなければなりません。
(たいてい、お姉さんやヘルプが濃~くして注いでくれます…泣)
ボトルがなくなる前に“チェック”を言われてしまったら
売り上げになりませんからみんな必死です。
必死に飲んで、トイレで吐き続けて席に戻れなくなったり、
酔い過ぎて、更衣室の床でドレスを広げて寝ているホステスを
目撃したこともあります(苦笑)
嫌々飲むお酒って味もわかりませんし、
胃にもキツイものなんですよね^^;
お酒が強くて大好きな方は天職かもしれませんが、
あまり強くない私は、
引退してからはしばらくお酒を見るのすらイヤになりました。
お酒自体は好きですが、
今でもアルコールの匂いをかぐと思い出して気持ち悪くなるくらい…。
チャンスボトルのトラウマから未だ抜けきれていない桜でした。
※このコラムの内容は、以前体験したことを元にしたフィクションです。
次回の「クラブ桜」は2月2日アップの予定です。
神埼桜
高校生のときに母親が蒸発!自らの学費と生活費のため、意を決してお水の世界へ……。