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恋の花びら大回転

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【第68話】婦人科事変

2016.8.16

私は生粋のカンジダー(しょっちゅうカンジダ膣炎になる人)であり、尚且つヘルペスウィルス保持者(ヘルペスは唇の周りだけでなく性器の周辺にできるものもあるので要注意!)でもあるので、膣周辺の痒みにはやたらと敏感です。
これは! と思ったら、即婦人科へ行くようにしています。昔はあの診察台に座ることすら怖かったのに、今や看護師さんに指示される前にアソコを広げて待ってる。ベテランの貫禄です。
先日も、ヘルペスのかすかな前兆があったので、早めに薬を処方してもらいました。
しかし、朝と夕方、1日2回膣剤を挿れて過ごしていたところ、突然膣から出血が。
おや、ずいぶん早く生理が来たなーくらいの軽い気持ちでいたんですが、体がだるく熱も出て、いつもの生理よりもひどくしんどい。
生理中は経血と一緒に薬が流れ出てしまうので、膣剤を一時中断したところ、次の日には生理の血もパタリと止まってしまった。
生理じゃなくて不正出血だったのかしら? と膣剤を再開すると、また出血。どうにかこうにか5日分全ての薬を挿れ終えましたが、少量の血が続いている上に、ヘルペスも治っていなかった
薬を使い切ったのに、効かないじゃない! と憤りつつ、モンスタークレーマーの勢いで再び婦人科へ突進しました。


私「薬入れてたんですけど」
医師「はあ」
私「出血があったので、生理かと思って薬を一旦やめたら、血が止まって」
医師「え?」


私「その後また薬を入れたんですけど、変な出血が続いてて、ヘルペスも治らなくて」 医師「…?」


出血の経緯を説明しても、お医者さんの反応が鈍い。というか、なんかすごい怪訝な顔してる。
その時、ふと、お医者さんが言いにくそうに(尚且つ、ちょっとキレ気味に)言ったのです。

医師「ちょっと待ってください、あなた、勘違いされているようですけど、これ飲み薬ですよ?」


えっ…飲み薬?
膣剤じゃない?
つまり、水と一緒に口から飲む薬を、アソコの奥に10粒も詰めちゃったってこと?
ショックのあまり頭が真っ白になる私。
呆れ→怒り→諦めの境地に達し、「ああ…」と小さく溜息をつく医師。
慌てて薬の説明書を取りに走る看護師、と診察室がすごい空気に。

前回もらったものと同じ薬の説明書には、ちゃんと「服用」って書いてありました。
100パー私の落ち度かよ!!(逆ギレ)
そりゃ出血もするし熱も出るわ。

「同じものを処方しますから、次はちゃんと飲・ん・で・ください」

と、医者に真顔で念をおされました。先生もまさかこんな馬鹿が来ちゃうとは思わないよね…ごめんね…許してなんていえないよね…。
帰り際、そっとカルテを覗いたら、でっかいビックリマークが2つ書いてあったから、他の日替わりの先生たちに向けて、

「この患者、飲み薬をアソコに入れるから気をつけろ!!」

という注意を促してくれたようです。
今頃、あの婦人科の看護師たちから「クチマンさん(口から飲む薬をアソコに入れるおばさん)」みたいな変なあだ名つけられているかと思うと、恥ずかしくておりものがいつもより多く出ちゃう!

とりあえず、私が35年以上生きてきて、次の世代の皆さんにお伝えできることは、
「飲み薬をアソコから飲むとめちゃくちゃ具合悪くなるからやめろ」
ということのみです。
現場からは、以上です。

藍川じゅん

藍川じゅん

元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!

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