恋の花びら大回転

【第20話】クソデートの思い出
デートしたいデートしたいって騒いでたら、先日ダメなデートの見本みたいなクソデートに付き合わされてしまったので、ここで皆さんにご報告させて頂きます。
クソデートのお相手は、以前先輩の飲み会で同席した30代後半の男性・Aさん。酔っ払っている間にいつのまにかLINEを交換したらしく、Aさんから「旅行のお土産を渡したいからご飯にいこう」とデートに誘われた。
正直顔も覚えてないし「なんで…?」って感じだったんだけど、お世話になった先輩の友達みたいだし、OKしました。
仕事のスケジュール調整して、友達からの誘いも断って、やっとデートの時間を確保。そしたら、Aさんは待ち合わせに30分遅れてきた。
まあ仕事なら仕方ないけど。でももっと早めに、だいたい何分遅れるか教えてくれればもう少し家でゆっくり支度したり、あるいは一人でお茶できたのに。
ほぼ初対面みたいなものだから、一応その場で挨拶したんだけど、それが長い。道端でダラダラ立ち話してる。
私、たった今30分待たされてクタクタなんですけど? 早く店入って座りたいのに…と思っていたら、
「俺、ここらへん全然知らないんだけど、どこかいいお店知ってる?」
そっちから食事誘ったくせにお店すら決めてなかったの!? しかも私が連れてかなきゃいけないの!?
会って5分以内なのに、すでに猛烈に帰りたい。
仕方なく、高くないけどちょっと雰囲気のいいお店を紹介しました。まあ、なんとなく予想はついたけど、やっぱりメニューはAさんが全部1人で決めてた。そして
会話は悪口ばっかり。
あと、食事中に何の脈絡もなく体に触れてくる。
ほんとに何一ついいとこないな〜と思って、早めにお会計してもらいました。
そしたら、なんと割り勘。
もう一度言いましょう。なんと、ワリカン。
ワンモアセイ、WARIKAN!!!!!
デート代は男が絶対払うべき! なんて時代錯誤なことは言いませんよ。
でも、クソ忙しい中呼び出されて食べたくない食事と聞きたくない話に付き合わされ、体をベタベタ触られた挙句、自分の食事代は払えって言われたら、目の前が白むくらいには頭に来る。マジで失神するかと思った。
あちらは好きな食事しながら言いたいこと言えて女の体も触れてそりゃあ気分よかったでしょうけども、私は不快な思いをしながら貴重な休みとお金と体力を無駄にしただけで、何のメリットもない。
その数時間のために塗ったファンデーション1回分すらもったいないわ!
その後、ホテルに行きたがるAさんを駅まで見送って帰りました。
ちなみに、「旅行のお土産を渡したいから」って言われたのに、お土産の「お」の字も出てきませんでした。
クソデート以来、すっかり酒の量が増えました。思い出すだけで腹立たしくて飲まなきゃやってられません…。
酒や〜酒持ってこい!!(号泣)

藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!