恋の花びら大回転

【第88話】女装サロンに挑戦!
知り合いに、Y君という、それはそれは美しい顔立ちの美青年(23歳)がいます。
彼は顔が綺麗なだけでなく、首も手足もシュッと長くて、スケートの羽生選手みたいな体型。見事な8頭身。私と彼が並ぶと、のむらしんぼ先生と貞本義行先生の絵くらい差がある。
そんな彼ですが、アナルを自ら開発したり、自分のオナニー姿を録画してさらなる研究を重ねたりと、性への探究心がすごい。
そのオナニーの仕方も独特で、自分は女だという自己催眠をかけ、手を使わずにメスイキ(ドライオーガズム)に達するのだそうです。
まだ20代前半なのに、仕上がり過ぎてて将来が心配。
メスイキできて顔も綺麗なら、これはもう実際に女の子になってみるしかない!ということで、Y君を連れて新宿二丁目の女装サロンへ行ってまいりました。
化粧道具はもちろん、服やウィッグや靴を自由に借りれる便利なお店があるのです。別料金を払えば、お店の方(もちろん女装師さん)にメイクをしてもらえます。
下地からファンデーション、そしてアイメイク…と、少しずつ整っていくY君の顔。もともと綺麗な肌ですが、ファンデーションによってパッと明るくなって、より華やいで見えます。
メイク途中の自分の顔を鏡でチェックする時の顔が、女の表情になり始めているY君。さすが、適応力高いです。
つけまつげをつけて、チークを乗せて、最後にグロス。そして、ショートボブのウィッグをかぶり、ワンピースに着替えたら、ボーイッシュな美少女の完成です。
もう完全に可愛い。 私も同行した友人も大興奮してしまい、その場で撮影大会に。
「いいよ〜〜可愛いよ〜〜!もうちょっと目線下にしてみて、あっその表情すごいエロいよ〜〜」
まるでグラビアアイドルをチヤホヤするカメラマンの気分です。
気がつくと、いつのまにかY君を女の子として扱うようになっていて、ストッキングを直してあげたり、ウィッグを整えてあげたりと、普段だったらしないようなボディタッチを自然にしていました。
見た目の変化で、周りの対応も変わるんですね。やっぱり見た目って重要!
女装のまま、ビールで乾杯。3人で女子会を楽しみました(会話の内容は、ここでは書けないような下ネタばかり)。
美しくなった自分に戸惑いながらも、照れくさそうに喜ぶY君。その様子を見ているだけで、おばちゃん、女性ホルモンがドバドバ出ました。
すっかり忘れかけていた美容への意識が再び高まり、女装サロンへ行ってから髪やネイルに気をつけるようになりました。女装男子効果、すごい。
プロに頼んで若い男の子を女装させるという貴族の遊び。かなり楽しいです。
経済的な余裕があれば、月1ペースで女装女子会ひらきたい。
後日、Y君に感想を聞いてみたところ、 「あれ以来、座っておしっこをするようになりました」 とのこと。Y君の女子化は進んでいるようです。しめしめ。
Y君とレズプレイができるようになるまで、少しずつ育てていきたいと思います。

藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!