恋の花びら大回転

【第22話】ストッキング問題
男性ってストッキング好きな人多いですよね。
見るだけでもイイ!
触っても破いてもイイ!
さらに足でこすってもらってもイイ!
と、男性にとってイイネ!尽くしのストッキング。
ストッキングほど気軽かつ日常的でわざとらしくないエロってなかなかない気がする。
女にとっての「異性が日常的に身につけてるだけで興奮するもの」ってなんでしょうね。
やっぱり眼鏡? スーツ?
私が女性用風俗作るとしたら、オプションとして「眼鏡」「スーツ」の他に「白衣」「ふんどし」「作業着」「ピチピチのタイツ」あたりをつけるかな。趣味全開ですけど。
「この程度で喜んでもらえるなら、ストッキングなんていくらでも履いちゃう☆」って思いますが、相手が彼氏や好きな人であっても、何の断りもなくいきなり破かれた時は、興奮どころかちょっとムッとした。
だって、ブーツやパンプスを履いてる日にストッキングを破かれると、素足で帰らないといけないから最悪じゃないですか。
靴の中がギチギチして痛いし、蒸れるし、歩きづらいんだもの。
でも、男性に「ストッキングがないと靴が履きづらくなるから困る」って言ってもなかなかわかってもらえないこと多いんだけど、私だけ?
あと、買う習慣がないからか、「ストッキング=安くて無限にあるもの」って思い込んでる人も結構いる気がする。特におっさん。
「安いんだしいいじゃん」みたいなこと言うのがすごい謎。言うほど安くないし、そもそも値段の問題じゃない。
たまに、お水の営業中にストッキングを破きたがるハタ迷惑なお客がいる。
破かれたくない理由を説明してもわかってもらえない時は「これ1足2000円のやつだからダメ」とハッタリをかまします。
さらに「そのくらい俺が買ってあげるから」としつこく食い下がってきたら、
「じゃあ今買ってきて、早く! 代えのストッキングがないなら無理!」
と、出口を指差すしかない。まあ、プライベートで彼女が嫌がってるのにそこまでしつこく言う奴いないと思いますけどね。
でも、本当に買いに行ったらその情熱に敬意を表します。まあ、営業中に破かせないけど。
「ストッキングは意外と安くないし、ないと困るもの」
という認識がもっとひろまればいいのに。
あるいは「破くプレイをする時は、あらかじめ代えのストッキングを用意しておくとポイントアップだぞ☆」
みたいなことを男性向けの恋愛本とかに書いておいてもらえないだろうか。
そういえば、以前やたらと脱ぎたてのものを欲しがるお客にあたってしまい、あまりにもしつこいので、1足100円のを3000円で売りつけたことがあります。
その人は嬉しそうに首に巻き、そのまま帰っていきました。
そこまでするならあっぱれ!

藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!