恋の花びら大回転

【第38話】チャットのススメ
三度の飯よりインターネットがだーい好き☆藍川じゅんです。
6年くらい前、チャットにハマっていました。
高収入ドットコムで求人募集しているようなちゃんとしたチャットではなく、アダルトでもないサイトで、掲示板の延長みたいなものでしょうか。
私がよく出入りしていたのは、見知らぬ人とランダムに会話できるタイプのチャットルーム。入室ボタンを押すと、知らない人と2人きりの会話が始まります。
相手の性別も年齢も趣味もハンドルネームさえもわからない状態でいきなり2人きりになるので、最初はもちろん探り合い。
「はじめまして~」
「こんばんはー」
「ひまなんですよー」
「こちらもですw」
みたいなあいさつから始まり、世間話したり愚痴をこぼしたり、最近ハマってるものを教え合ったりします。
出会い系サイトではないので、一応ナンパ目的のチャットは禁止。とはいえ、出会い厨がうようよしてたので、なるべく性別を濁してチャットしてました。
数年後の自分が、出会い厨になっているとも知らずにな!
知らない人と意気投合し、3時間くらい楽しくおしゃべりして、この人とまたお話ししたいかも…と思っていたら、
「やっぱ男同士だと気軽に話せて楽だわw」
と言われてしまい、いまさら女とも言い出せず「ほんとなーw」とか言っちゃって、結局連絡先を交換できなかったことも。ネットならではのすれ違い!
あるいは、ダラダラとなんとなく実のない会話を続け、じゃあそろそろ切りましょうかってタイミングで、相手が私の好きな漫画の腐女子と判明。そこから朝まで盛り上がったこともありました。あれは楽しかった。
もちろん、やばいのもちらほら混ざってるので入室した途端に罵倒されたり、ネチネチ嫌なこと言われたりもします。
タイプミスしただけで
「今のはどういう意味だ!!!」
と激昂され、「●●って打とうとして、間違えて○○って打っちゃったんですよ」って、ていねいに説明しても、
「学校でちゃんと教育受けたのか!!」
と、理不尽に怒られたことも。今思い出しても腹立たしいわ!
そういう馬鹿に当たっちゃった時は「退室」を押せば、すぐ別の人と繋げてもらえるので安心です。
思い出深いのは、清涼飲料水マニアの人と話したこと。
普通の世間話をしている最中に「のど渇いたなー」と呟いたら、そこからノンストップで怒涛のジュースうんちくが始まり、「HIーC」や「こつぶ」といった昔なつかしの缶ジュース画像のURLを(別に欲しいなんて言ってないのに)ガンガン送られ、結果的に水を飲みに行くひまさえなく、のどカラカラでチャットを終えたというほろ苦い思い出です。
話は面白かったけど。
出会い系ではないので、あくまでひま潰しにしかなりませんが、なんとなく人恋しい時、誰かに話を聞いてもらいたい時はおすすめです。
もしジュース博士にあたったら、水分補給しながら辛抱強く話を聞きましょう。

藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!