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恋の花びら大回転

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【第46話】お風俗文学館2

2015.9.1

あなたのお仕事にちょっと役立つ(かもしれない)お風俗文学館、第二回目。
今回ご紹介するのは、歴史的大ベストセラー。アメリカの近代女流作家マーガレット・ミッチェル作「風と共に去りぬ」です。

名前は知ってるけど…という方は多いはず。何を隠そう、私もつい先日までそうでした。
なんとなく観始めた映画版「風と共に去りぬ」が面白すぎて、観終わった直後に再び最初からリプレイ。
興奮さめやらぬまま原作も読み始め、新訳の文庫本全五巻もペロリと読んでしまった。

何が面白いって、とにかく主人公のスカーレット・オハラです。
本当に、クッッッッソ性格悪い。
あと、ものすごいヒステリーでほぼずっと激怒してる。

そして、めちゃくちゃ自惚れ屋で、男は全員自分にメロメロだと思い込んでいます。
ちなみに、映画のスカーレットはビビアン・リーが演じているので容姿端麗なんですが、原作では冒頭でいきなり「実のところ美人ではなかった」って書いてある。ブスじゃねえか!

しかし、他の彼氏に色目を使いまくり、親友の夫にしつこく言い寄り、妹の婚約者まで奪う始末。
利己的で強欲で、すぐ嘘つくし平気で人を裏切る。要するに最低な女なんですが、しかし見習うべき点もあります。

それは、周りに悪口を言われても意地悪をされても物ともせず、不屈の精神で乗り越える強さを持っているところ。
物語の舞台は、南北戦争時代のアメリカ南部。当時の南部は保守的で、女は慎ましく、世間知らずで、男性の言うことを守り、子供をたくさん産んで育てるのが美徳とされていました。

そんな中、女のくせに事業に乗りだし、店を経営し、馬車を乗り回し、男たちを怒鳴り散らすスカーレットは、当時の人たちから見たら下品極まりない女だったはず。
「周りと違うことをしている」という理由で、街中の人たちから嫌われ、心ない噂を立てられてしまいます。
まあ、スカーレットの場合は、性格的に嫌われて当然な部分も多いんですが。

昔に比べてだいぶオープンになったとはいえ、お水やお風俗で働いてると聞くだけで、眉をひそめて噂を立てる人たちはまだまだたくさんいます。

もしそういう人たちに出会って嫌な気持ちになったら、是非スカーレットのことを思い出して下さい。
彼女なら、町ぐるみで糾弾され罵倒されても、シレッとこう言うでしょう。
「だからなんだっていうのよ!  誰にも迷惑なんてかけてないわよ!」

彼女の強さと図太さは、是非見習いたいところ。
「風と共に去りぬ」は、現代の頑張る女性にも、きっと響くはずですよ!

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藍川じゅん

藍川じゅん

元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中!

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