風俗嬢チエの風俗嬢ってどないやねん！！
客に泣かれた風俗嬢(後編)
忘れてた!この子まだ
まぁ幸い、プレイに実際に入ってしまえば、思春期の若者ですからね、
理性そっちのけで、あんあん喘いで攻めに答えてくれたわ。
カワイイもんや。
でも、またそこで失態!!
忘れてた!この子まだハタチ!!
セックス経験もそんなにあるはずないのに、
激しい系のプレイに臨んでしまったもんだから、
あっという間にイッてしもたやんかぁ!!
やべーーー「ゆっくりトークタイム」を避けて通れない展開にっっ!!
でも何しゃべったらええねーーん!!○○ちゃん、いつもどぅやってんの!?
助けてくりーーー
「ちえちゃん、時間まだある??」
「あ、うん、(腐るほど)あるよ」
「良かった。じゃぁ、頭なでててもらっていい?」
それくらいなら……
「いいよ、こぅ?」
「うん、ありがと。気持ちいい」
さすがに、そこまで拒めへんしな、
それに頭をなで始めたら、気持ち良さ気に寝てしまった!!
ぅおっ!ラッキー!このまま時間まで寝ててくれたら、
ヒヤヒヤ恋愛トークをしないで済むぞ!!
……て、アタシ、なんかあんまりやないか?
ワケわかんない。
ふとその子を見ると、本当に純真無垢な顔で眠っていた。
急に冷たくあしらった事に罪悪感が湧いた。
「せっかく貯金下ろしてまで逢いに来てくれたのに、
なんか悪いことしたな。」
……いやでも、いくら可愛くても情は禁物!
散々痛い目に会ってきたやんか。
……でも……
「このこ、何で風俗なんかに来るようになったんやろ??」
そんなことを1人で色々考えながら、ずっと頭をなでてた。
どれくらい時間がたったやろ。
やっと終わりを告げるアラーム。
「Ｋくん、起きて。時間やで」
「……」
ゆっくり目を開けたその子は、「シャワー行こ」の呼びかけに答えずに、
………答えずにですね、なんていうか……
チエもワケが分からんのですが、
ポロポロポロ……と、そぅ、泣き出しちゃったんですよっ!!
「でぇぇぇぇーーーーっっ!?!?」
ナンデ!?ナンデ!?
「Ｋくん!?どーしたんよ!」
おろおろするチエにその子はひとこと。
「帰りたくない……」と。
……………ナゼ
ワケわかんない。
とにかく時間はせまってたので、ムリヤリシャワーをあびさせ、
服を着せて玄関まで引っ張っていきました。
「大丈夫?帰れる?」
「うん、ツレがおるから」
「良かった。じゃあね」
とぼとぼと帰っていく彼。
敢えて帰りたくない理由は聞かなかった。
……っていうか、聞けなかった。
もしかしたら、何か家の事情とか、辛い事とかあるのかもしれない。
とも思ったけど、
チエからそれを聞き出しちゃいけない気がしたので、触れなかった。
もし聞いてほしかったのなら、この子はまた来るだろう……と思ったので。
それにもし、先のない恋心を抱かせかけてしまってるなら、
早く離れたほうがいいと思ったから。
どっちにしろ、なんか、今日は、ちょっと困った……
チエ、なんか間違ったやろか??
…………しかし、これで終わりではなかったんや。
この「ハタチくん」との格闘が、実はこの日始まったばかりやということに、
チエは全く気が付いていなかったんや……
ドキドキしつつ次回へ続く
次回の「風俗嬢ってどないやねん」は6月27日アップの予定です。
チエ
23歳の風俗3ねんせい。一緒に暮らしている彼にばれることなく仕事を続け、ガッポリためこんでいる大阪・ミナミの風俗嬢。
