風俗嬢チエの風俗嬢ってどないやねん!!

一体何サマ…
イヤ何者なのか…ヒョロリ君
ハイ、来てしまったからには、報告せんにゃなりませんな…
「K君」こと「ケーキ屋の君」←(勝手に命名)
この子はね、普段はメールがんがん送ってくるのに、
店に来るのは突然なんすよ。
いつも。
驚かそうとしてるんやろうか…??
なんなんでっしゃろか。目的はよくわかりませんが…。
いつものように、
「チエさん、Kさんからご指名です。」
のコールや。
ただ違うのは、時間が「30分です」とか、良くて「60分です」とかで、
「K君バブル」だった以前のような「90分コースです」ということはもぅない。
しかも、支払い現金。
勉強したのか、金がないのか、地味~に時々通ってくれてはるんやわ。
しかし、彼の「妄想癖」は治ってへん。
本日は40分コースや。
…ちと、シャワーが急ぎになるな。…まぁええか。
「K君!いらっしゃい♪久しぶりやね!!」
「何言うてんねん。いつも会ってるやろチエ」
「え…??前来たのは1ヶ月前だよ?」
「昨日も会ったで」
「……は……??」
(………ハッ………オイまさか………)
「夢の中で」
……………チーーーーン……出た妄想癖……
「ハイハイ夢の中ね、会うた会うた。」
…う~ん…チエの受け答えも、ナカナカ板に付いてきたやないか。
いつものように暑い……じゃねぇ熱いハグを交わし、シャワールームへ。
「チエ……」
とまた、時間もねぇのに、
体を洗う隙も与えずチエのボディを触りまくるK君…。
「K君早くからだ洗っちゃって、
お部屋でゆーっくりイチャイチャしよな♪」
と、手を優しくどけると、
「うん♪早く洗って」
と、素直にキヲツケ。
…こーゆースナオなとこはカワイイねんけどなぁ……。
お部屋に戻るとちょっと落ち着いたのか、
お茶を飲みながらおしゃべりタイムに入りだしたんや。
しかしここで、さっさとプレイに入っておけば良かった!!。
「そー言えばさぁ、Iちゃんは元気なん?」
と、K君が急に聞いてきたんや。
「Iちゃん」とは、以前K君がチエの前に指名していた女の子や。
Iちゃんは、もともと結婚している主婦さんで、(もちろんK君は知らん)
この度めでたく赤ちゃんを授かり、幸せいっぱいにお店を辞めた後やった。
チエは、隠したってしょーがないので、
「Iちゃんね、先月くらいにお店辞めたよ。」
と、正直に告げたんや。
一瞬にして、K君の表情が変わったわ。
「……え??……辞めた??」
みるみる顔が青ざめていくやないか。
……オイオイ、なんやその反応は。
そんなにショックなんか…??
チエは、大げさすぎるK君の反応に、
「マズイことゆぅたかな…」と思いつつ、
でも今はIちゃんではなくチエを指名しているんやから、
まぁすぐ立ち直るやろと思っていたんや。
なにしろ、チエ指名に変わってからは、たとえⅠちゃんが出勤していても、
迷わずチエを指名していたし、それほど未練があるとは思わんかったしな。
…しかしどぅしたことか、K君それっきりお地蔵さん状態や。
ボーゼンと立ち尽くしたまま、話しかけても返事もせーへん。
「……K君??だいじょう………ぇえっ!?」Σ(◎△◎;)
顔を覗き込んだチエ、その場で硬直してしもた。
なんと、K君ボロ泣きしてるやないかっっ…!!!
ちょっとちょっとぉ!?思いがけへん反応に、
チエちゃんどぅしていいかわからんやないの!!
なんやなんや??もしかして、本命はIちゃんやったんか??
でも、じゃぁなんで今までチエを指名してきたんよ!?
それか、ただ居なくなったことを知って、悲しんでるだけなんか?
……にしたって、この泣き方は尋常じゃないダロ。
なんかチエまでオロオロしてもーて、
「K君…ごめんな、チエまずい事ゆうた?…ねぇ、元気出して?」
…と、肩を抱こうとしたチエの手を、
あろうことか、ペシッと払いのけて号泣しだしたK君!!!
……ナンデ??(゜д゜;)
……今、チエの手ぇ払いのけた…??
突っ伏して泣くK君に、チエ何も出来ず……
……何も出来ずにね……??
……だんだん腹立ってきたんや!!(`゜曲゜´;)
いくらショックやったからって、今、ここでその反応はないんとちゃうか!?
K君のことを別に好きなわけやないけど、面白くはないやん。
そんなに泣くんやったら、チエなんか指名せんと
ずっとIちゃんでいればよかったんちゃうんか。
チエ、スッポンポンでどーしたら良いわけ??
……とにかく、声をかけても何をしても、泣くばかりで反応がないので、
「もぅ、今日はこのまま気が済むまで泣かせてあげよ」
と、少し離れたところでタバコをふかすチエちゃん…。
(だって近づくと怒られるんやもん)
しかし、それだけでは終わらんかった…。
アラーム残り5分…。
スン…スン…と、泣き止んだK君は、チエにおずおずと近づいてきたんや。
「……何よ、どしたん?」
半ば不機嫌なチエ。
…あたりまえや。
違う女の行方に泣かれて、ほったらかしにされたんやもん。
フツー今カノやったら怒るやろ。
(………あれ??なんか発言がおかしいな…まぁええわ。)
しかし、
「ごめんねチエ…。泣いたりして。…もぅ大丈夫やで」
少し申し訳なさそうなK君を見たら、それ以上怒れへん。
そして、パタンと横になったKくん…。
「舐めてくれる?」
……はぁ?(◎д◎;)
……何を言うとんのやこの子……
……人をバカにすんのもたいがいにせぇよ?
もぅ、あっけにとられて、言葉も出なかったさ…
今の涙は何だったんだヨ…
しかも、アラーム残り3分てオイ!!
ヌケるワケないどころか、シャワーだって浴びれへんわ!!
「じゃぁ、延長する?」
怒りをこらえて尋ねると、
「今日はお金ないから無理。」
……ててて…テメーーーッ!!!
ふざけんのもいい加減にしたまえ!!!
さすがのチエちゃんも、キレるわよ!?
……と、ここで、天の救い。
切れる0.5秒前にアラームが鳴った……。
……ホーーーーーーッッ!殺人を犯さずに済んだわ。
「じゃぁまた来るからな俺がいなくても、泣いたらアカンで!」
と、笑って帰るK君を見送るチエの顔は、
人生初かというくらい、引きつっていたわ……。
もぅマジ降参!!
これ以上は、チエの笑顔がもちまへん!!
誰か代わってくれーーーーーーーっっ!!(涙)
その後、スタッフに確認したらしく、
「やっぱりIちゃん辞めたんやな。悲しい…。チエ、俺を癒してな」
という、ふざけたメールが着たが、
……当然、返してまへん……。
次回の「風俗嬢ってどないやねん」は9月26日アップの予定です。
チエ
23歳の風俗3ねんせい。一緒に暮らしている彼にばれることなく仕事を続け、ガッポリためこんでいる大阪・ミナミの風俗嬢。